【PC Watch25周年】レッツノートの歴代製品を振り返る

 パナソニックのパソコン事業には長い歴史がある。パナソニックと富士通が合弁で設立したパナファコムが、日本初の16bitマイコンキット「LKIT-16」を発売したのが1977年。その翌年には、16bitパソコン「C-15」を発売している。さらに、その後は、松下電器(現パナソニック)として、ビジネス向けパソコンの「オペレートシリーズ」や、FMRシリーズと互換性を持った「パナコムMシリーズ」、「PRONOTE」を投入。コンシューマ向けパソコンでは、MSX規格のパソコンのほか、テレビ機能をいち早く搭載したマルチメディアパソコン「WOODYシリーズ」などを商品化していた経緯がある。

 そうした歴史を持つ同社のパソコン事業において、25年の歴史を持つのが、1996年6月からスタートしたレッツノートシリーズである。

 レッツノートの第1号機である「AL-N1」は、当時、「モバイル」という言葉が一般的ではなかった時期に、軽量化と長時間バッテリ駆動という相反する要件を、高いレベルで実現。「ビジネスモバイル」というカテゴリを生み出した。

 それから25年を経過した今も、最新四半期のデータを見ると、レッツノートは、法人向けウルトラポータブルPC市場でナンバーワンシェアを獲得している。長年に渡り、ビジネスモバイルのリーダー的存在であり続けている。

【PC Watch25周年】レッツノートの歴代製品を振り返る

 開発当初から現在まで一貫しているのは、ビジネスシーンでの使用環境を想定した設計にこだわっている点だ。堅牢性や高性能の追求はもちろん、有線LANポートやミニD-Sub15ピンポートといったビジネスシーンに必要とされるインターフェイスを搭載。25年間変わらない拡張性の高さは、レッツノートの大きな特徴の1つとなっている。

 レッツノートの進化は、ユーザーの声を反映し続けた結果だと言える。それは、営業部門やサポート部門だけでなく、事業部長や開発者自らが、顧客のもとに出向き、直接声を聞き、困りごとを解決してきた歴史でもある。そして、課題が生まれるとすぐに実験を始め、解決策を探るのがレッツノートの開発チームの真骨頂だ。

 首都圏で最も混雑する私鉄に、圧力センサーを身体中に巻き付けた社員が通勤時間に乗り込み、圧力と振動を測定。そのデータをもとに独自開発した加圧振動試験機を利用して、堅牢性向上に繋げたというエピソードは有名だ。

 現在も社内には、防水試験機や熱衝撃試験、キーボード打鍵試験機、開閉試験機など各種試験設備を導入。厳しい試験をクリアしたレッツノートが開発されている。

 また、レッツノートを生産する兵庫県神戸市の神戸工場では、基板製造から組立までの一貫生産体制を確立し、高い品質でのモノづくりを実現しているだけでなく、1台からの多品種少量変量生産にも対応。110万通りから選べるカスタマイズも可能だ。

 ちなみに、1996年9月に誕生したタフブックも、パナソニックのパソコン事業には欠かせない製品だ。MIL規格の基準をクリアし、耐衝撃、耐振動、防塵・防滴に優れたタフなノートパソコンであり、現場での活用に最適だ。米国では白バイやパトカーなどに搭載。欧州では鉄道の車掌業務に利用されるなど、まさに過酷な現場で利用されている。2002年以降は、国内でもタフブックブランドで展開。2012年からは、派生ブランドとして、タフパッドを製品化していたが、2018年には、これをタフブックに再び一本化している。